
先週の報告最後に記載したBSoD問題解決法についての詳細です。
Windowsでブルースクリーンに悩まされている方も多いと思います。
ハードウェア故障やドライバの問題あるいはWindowsそのものの不具合など
様々な原因が考えられますけれど、
各所に掲載されている対処法を施しても青画面が続行して困っている方向けに
私の環境で起こった珍しい事例と解決策を書いてみます。
参考になれば幸いです。
私がWindows 11でBSoDに何度も対面した原因は
「ソフトウェアを削除したはずが、ドライバやサービスは消えていなかった」ためでした。
Windows XPの頃までは結構見かけた事例です。
Win 10や11が主流の現在では珍しい状況ですが、これに遭遇してしまうととても厄介。
今時こんな事が起こるなんて想定しないでしょうし、
そもそも確認が難しい。
https://www.nirsoft.net/utils/driverview.html
まずこの事例に該当するかどうか確かめるために、上記URLからDriverViewをダウンロードします。
画面を下にスクロールしていくと、
Download DriverView とリンクが記載されていますので、ダウンロードはそちらから。
zipファイルを解凍した後、DriverView.exeを起動します。
通常のダブルクリックではなく、右クリックから「管理者として実行」を選択。
すると、現在Windows上で呼び出されているドライバが一覧表示されます。
私の場合は200個弱でした。
各ドライバの背景色が白色だったり薄赤色だったりしますが、その理由はすぐに分かります。
初期状態ではDriverViewのウィンドウが小さくて見づらいので最大化。
ついでにドライバ名順にならんでいるところ、”Company”をクリックして会社名順に並び替えます。
ここでドライバ背景色の意味がわかるかと思います。
マイクロソフト製ドライバは白色、他社製ドライバは薄赤色となっています。
調べていくのは赤色の他社製ドライバ。
身に覚えのない物が動いていないかを順に見ていきます。
私のPCはこんな内容でした。
IntelやAMDのチップセットドライバ、NVIDIAやAMD・IntelのグラフィックドライバはOK
https://devblogs.microsoft.com/oldnewthing/20160913-00/?p=94305
会社名空欄のいかにも怪しげなドライバも並んでいたりしますが、
“dump_dumpfve.sys”、”dump_dumpstorport.sys”、”dump_stornvme.sys”はとくに問題なし。
これらはクラッシュダンプの作成に使用される仮想ドライバとのこと。
https://www.virustotal.com/gui/home/upload
“globmerger.sys”に関してはよく分からなかったので
Virustotalにファイルをアップロードしてみたところ、問題なし。
検索してみたところ、
Windowsのリソース管理やファイル操作などを扱うドライバなんだとか。
・・・どうしてそんな重要な物が会社名マイクロソフトじゃなくて空欄になってるんでしょう。
https://zentimings.com
“inpoutx64.sys”はマウスユーティリティやシステムモニタソフト等に添付される
オープンソースのドライバ。
Zen Timingも利用しています。
アンチチートのRiot Vanguardによってinpoutx64.sysは弾かれやすいとのこと。
“WinDriver”はPT2のドライバです。
こういった流れで背景色薄赤色のドライバについて調べていきます。
画面をスクロールして白色のMS製ドライバの下側についても見ていくと
NVIDIAのドライバやRazerマウス用ドライバ、RealtekのLANドライバに混じって
身に覚えのない”TbsbIo64.sys”が読み込まれていました。
ダブルクリックして詳細を眺めてみると、
Thaiphoon Burner Low-level Access Driver
インストーラー付きのThaiphoon Burnerを昔使用した事がありますが、
すぐにアンインストールした後ポータブル版に切り替えました。
ソフトウェアをアンインストールしたはずなのに
ドライバは削除されずに常時読み込まれたままになっていた模様。
ここでいきなりTbsbIo64.sysを手動削除してしまうと
Windows自体が立ち上がらなくなるおそれもありますので丁寧に消去。
考えられる手段は3つ
1)再インストール→アンインストール
2)サービスを停止して様子見
3)レジストリを削除→PC再起動後にファイルを手動で削除
まずは一番穏当な手段。
問題のソフトウェアを再インストールした後、アンインストール。
その後DriverViewを起動してTbsbIo64.sysが読み込まれていなければ成功。
まだ存在しているのなら、通常のアンインストールでは消去できない厄介な事態です。
つぎにサービスの停止を試みます。
Windowsタスクバーにある検索ボックスに「サービス」と入力してサービス一覧を立ち上げます。
今回問題になっているTbsbIo64.sysのサービス名はTBSBIO
サービス一覧からTBSBIOを探して、
・スタートアップの種類=無効
・サービスの状態=停止
に設定した後、PCを再起動して様子見してみます。
これで1~2週間PCがブルースクリーンにならないようであれば、
BSoDの原因はこのドライバだと判断して次のアンインストール作業に移っていいのでは。
ドライバ停止状態のままでも問題ない気もしますけれど。
ただ前述のようにアンインストールしたはずなのにドライバが残存してしまう状態では、
Windowsから確認できるサービス一覧に掲載されていないおそれもあります。
私の場合、TBSBIOやTbsbIo64.sysはどこにも存在していませんでした。
最後の手段。
レジストリから手動で消去します。
検索ボックスに「regedit」と入力してレジストリエディタを起動。
“TbsbIo64.sys”を検索。
それらを含むキーを削除します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup\FirstBoot\Services
私の場合は、これら2カ所に存在したキー TBSBIO を両方とも削除。
その後PCを再起動して
Windows\SysWOW64\Drivers の中にいた TbsbIo64.sys を削除。
これでDriverViewを確認しても、TbsbIo64.sys は見当たらなくなりました。
そして1ヶ月間ブルースクリーンなし。
レジストリの改変はPCの安定性に致命的な影響を与えるおそれもありますので
バックアップをとったうえ自己責任でお願いいたします。
PCがどうしても不調で困っているという方は、
DriverView で一度ロードされているドライバ一覧を確認してみてはいかがでしょうか、
というお話でした。
半年悩んだ問題なので、判別法と対処法の両方を丁寧に書いておきたくなりました。
何度もしつこくて申し訳ありません。
コメント
情報共有ありがたい!
これは永久保存したくなる情報です!
トラブルの時って何が原因かわかりませんから参考になります
またひとつ賢くなってしまったニャ
定期的にクリーンインストールするのがいいのでしょうね
おめでとうございます!!
ありがとうございます!!
原因突き止めるの凄い
ヤフー知恵袋見てるとPCトラブルの相談に何にでも「クリーンインストールしろ」としか言わない回答者いて、
「そんなちょっとトラブル起きるたび頻繁にクリーンインストールなんてしてられるかよ」と思ってたな
クリーンインストール後、環境作り直すのえらい大変だし
質問者のPCの構成や環境や使用状況なんてわかんないからな
原因が特定できてて、解決方法も判明してて、その手順を教えてくださいって質問なら具体的に答えられるだろうけどそこまで行ってたら自分でググれるだろうし
そうなるとコンセント抜き差しパーツ抜き差しクリーンインストールで全体攻撃するしかないじゃない
最初がMEだったから困ったらクリーンインストールマンになっちまったんだ