https://www.bbc.com/japanese/57004724
アメリカのバイデン政権は、
新型コロナ用ワクチンの特許を(一時的に?)停止して
ジェネリックワクチンを自由に生産可能にする方針を支持したそうです。
感染拡大を続けるコロナへの対策に加えて、ワクチン外交を行っている国への牽制・・・だとしても、
庶民にとっては有り難い方針です。
製薬企業が猛反対しているそうですし、
果たして実現出来るのか不透明ですけれど。
で、仮に特許が開放されたとして、
どこの国のどこの企業でもワクチンを製造できるわけではないんですね。
ファイザーやモデルナのmRNAワクチンの製造過程が紹介されていました。
https://gigazine.net/news/20210502-pfizer-coronavirus-vaccine/
https://gigazine.net/news/20210205-myths-of-vaccine-manufacturing/
(1)mRNAに転写する必要のある配列を含む適切なDNAを生成
(2)バイオリアクターの中で酵素を使い、DNAのテンプレートからmRNAを作り出す
(3)製剤に必要な脂質を生成する
(4)mRNAと脂質を脂質ナノ粒子として結合させる
(5)脂質ナノ粒子を製剤に必要な他のコンポーネントと合わせ、それらを瓶詰め
(6)瓶詰めしたワクチンを梱包し、輸送
(1)と(2)は分かります。
バイオ関係のドキュメンタリーでも度々目にします。
(3)と(4)は全然知りませんでした。
(4)の部分がプロセス全体におけるボトルネックとなるそうです。
「mRNAと脂質の混合物を「mRNAがカプセル化された脂質ナノ粒子」に変えることは、技術的に非常に難しい作業」とのこと。
「マイクロ流体力学を使った特別な機器を用いて作業を行っている」そうです。
・・・仮にワクチンの特許が今すべて公開されたとしても、
(4)の部分の特注品がないと意味が無いんでしょうね。
アメリカが特許開放!ってニュースを見たときには
日本でもワクチン大量生産出来るのかな?と期待したのですけれど、
少量の実験室レベルではなくて商業ベースで大量生産出来る(4)の特注品って
日本にどれほど存在するんでしょう。
・・・日本どころか、アメリカ以外の世界にどれほどあるんでしょうね。
コメント
インドと南アフリカが提案してたって書いてありますね
政治的パフォーマンスな要素もありそう
そしてそれを利用した詐欺も増えそう
とりあえずワクチンの数だけ増やしたければアリなんでしょうね
自分が射つならジェネリックじゃないやつがいいですが
ワクチン普及に力を入れたイスラエルが感染者0人の日が出たとか、ワクチン接種を始めてから目に見えて新規感染者が減ってるところを見れば効果はあるんでしょうが、
インド、イタリアで流行ってる変異種には効果があるとは言い切れないとメーカー側が言っちゃいましたし、
人口が多いってのもあるんでしょうが、イスラエル並みにワクチン普及させてるアメリカはいまだに感染者増やしてるしでもう何を信じたらいいかわからないですw
世紀の愚策だと思うけどなぁ
もし今後ワクチンの効かない変異株が発生したり、また別のこの手のウイルス発生した時
製薬会社が作らなくなる可能性あるでしょ
だって特許放棄させられるわけだし
日本でもこの「特許権の強制解放」が特許権法にあります。
アメリカの製薬会社は買収により事実上の寡占状態になっていて、糖尿病のインシュリンすら数百倍の値段になったそうです。
それへの対抗策としてあらかじめ「いざとなれば伝家の宝刀を抜くぞ」とけん制しているのだと思います。